肝心要
夢や希望を持っていただきつつ、皆さんの結婚式をいかにすれば成功へと導いていくことが出来るか、私のエピソードも交え少しずつ書いてきたゆみの本音トークも、いつしか Vol.20を数えるまでとなりました。
自分自身の結婚式もさることながら数々疑問を感じることもある現代の披露宴。どのようにすればもっと感動を呼ぶ楽しい披露宴を繰り広げることが出来るでしょうか?現場を見ることの重要性を常に感じ、出来るだけ多くの結婚式や披露宴を拝見することにしておりますが、結婚式の最も要であると言って良い司会進行について、今回はお伝えしたいと思います。
高知県の結婚披露宴で大活躍され私が現在地元で最も尊敬している川人唯(かわとゆい)さん、そしてBIA(社)ブライダル事業振興協会でのコーディネイター研修の際大変刺激をいただき、このHPの掲示板へも時々書き込みを頂いている、山口県の〈からくりや あいもと〉の相本美由紀さんこの両司会者に次のような事をお尋ねし、お教え頂けたことをご紹介いたしましょう。
- 司会とは・・・・?
- お客様に望む事とは?
- 今までに困ったりした事は?
- もっと○○であったらずーっといいと思う事は?
- モットーとされている事は?
プロ野球のピッチャー・船の舵取り
- 野球で例えたらキャッチャーのサインの元に一球入魂で投げるピッチャーのようなものと元気に答えて頂いた川人さん。内外野手全員の信頼関係の中で見守られながら自分の出せる最大級の球で一試合一試合丁寧に投げ続ける。司会者はしゃべるだけが司会ではない。常に会場のすべてに気を配りながらマイクを持てば自分自身との勝負が始まるのだとも。
また、いわゆる披露宴のご案内役をつとめる司会とは「船で言う舵取りでしょうか?」羅針盤(披露宴会場の全体)を常に見ているという相本さん。
“プロ野球のピッチャー”あるいは“船の舵取り”と偶然なことに、共に例え話を交えながらお答えくださりました。 - お客様の望みを出来るだけ取り入れてさしあげる為に、短時間のお打ち合わせの中でもお客様の思いが話し出せるような雰囲気(信頼関係)を築くことに努力をしているそう。お客様にもご要望を遠慮なく話して貰えればと語る川人さんに付け加えるかのように、とことんお話をする事。披露宴と全然違う事で盛り上がったりすることもある中で、不安に思ってることや本音が見えることもあります。お客様とうーんと仲良くなりたいなと相本さん。
- ノーとは言いたくはないけれど、進行・時間・設備等や全体としての都合があるが故に希望に添えない場合が困ったし、とても辛かったと川人さん。
「○○したいのですが出来ますか?」ではなく、しっかりとお打ち合わせで決めた事を「○○に変更しましたから・・・」と会場担当者や司会者に相談なく決めてしまわれたことかな・・・。ご相談の後、決定という形を取らせて頂けたら助かります・・・とは相本さんでした。 - 披露宴を司る皆さんがそれぞれの立場に於いて、お二人や出席されるお客様に良かったとおっしゃっていただける披露宴になるよう日々努力していくことが必要。ごく当たり前のことですが!と川人さん。
一方司会をしていて一番困ったことに、司会と会場さんとの関係です。披露宴の大切な舵取りを任されているのに、一週間前にさらっとお打ち合わせをする程度で良いという会場さんがまだまだ多いこと。お客様のご希望を少しでも取り入れて差し上げたいのに、「進行をしていればいい」では今のお客様のニーズに十分対応は出来ないのです。と相本さん。 - いかにして喋りを減らすか。「お客様が聞いていて邪魔にならない司会を目指しています」と1000件は司会をしたかなぁ?と話す川人さんでも、自分自身これは良かった!と満足したことは一つとして無いし、今後もたぶん一生無いと思う。しかし一回一回ベストを尽くし、自分なりに精一杯努力したい。又、あくまでも主役は新郎新婦、次に列席者。司会が主役にならず、サポーターになること。司会の言葉で涙したり笑ったり・・・の割合より主役が言動したことで、お客様が涙したり笑ったりして頂けることが相本さんの理想だそう。
さていかがでしたでしょうか・・・?
私の尊敬する川人さんと相本さんの司会のプロとしての姿勢や意欲がこんなものだということを少しはご理解頂けたと思います。
彼女たちのように前向きに物事を捉え、一組一組のお客様をどれだけ大切に思い、日々努力を重ねている司会者さんが全国にたくさんいらっしゃるということを、ここでお伝えしたかったのです。
仲人さんをたてない披露宴も多くなりその分司会者さんの負担も大変大きくなりました。結婚式、そして披露宴も時代と共にいろいろに変化しています。
マスコミがジミ婚を伝えた為披露宴をしないカップルもいます。
芸能人は有名であるが故に取材を受けテレビで放送され、週刊誌に取りざたされているのでそれで披露された形にある意味なっていますが、我々凡人には絶対取材は参りませんよね!
形態は自由です。ご人数は少なくとも、お二人の心に残る最高の思い入れの披露宴を、彼女達司会者さんにサポートして貰いながらなさられることをくすのせは絶対にお薦めしたいと思っています。