Ep.54 家族がいたから

全員集合

「 今年の冬は風邪を引かなかったよ～」と自慢していた矢先に、喉が痛くなり咳が出たりゾクゾク寒気もするような風邪を引いてしまい『しまったぁ～』と反省しつつ１週間経った今でも、時折ゴホゴホと咳をしている楠瀬です。

　季節の変わり目ですし、私のように油断して皆さんも風邪を引かないようどうぞお気を付けていただきたいものですが、そんな３月末、ドリフターズのいかりや長介さんの死を悼む番組が各局で放送されていましたね。土曜日の夜は必ず【８時だよ！全員集合】を見ていたし、全員集合と共に育ったという私達６０年代や、幅広い世代のファンに愛され慕われていた 長さんやドリフターズの全員集合を見て、懐かしく昔のシーンを思い出しました。
みなさんの職場や学校でもきっと話題となったのではないでしょうか・・・。

　私にはどうしても忘れられない思い出がひとつあります。

　それは長女を出産した昭和６０年９月２８日土曜日のこと。 午前中に産婦人科で診察を受けました。

「予定日も５日程過ぎているし、いつ陣痛がきてもおかしくはない状態だからね」 と 医師に言われ、
「う・・・ん、先生・・・、そういえばなんとなく痛い感じがしているんですけれど・・・」と言うと、
「じゃあ早速おまじないが効いてきたかな・・・！」とおっしゃった浜脇先生の優しいまなざしに見送られ帰宅しました。

タクシーの中でも「下腹の奥がじわじわ痛いし、これが陣痛の始まりやろ～か？」と話し、 高砂の近所の喫茶店でも、

　実母「痛いかね～？」
　私　「痛いちや～！」

と言いながらもまだまだ余裕でオムライスを平らげたり、１時間程度冗談も言ったりしていましたが、だんだん痛みも増し１０分間隔へと狭まってきたので、荷物を取り病院に向かいました。

　ちょうどこの日は中秋の名月で、持ってきてくれた月見団子を食べたり、 夕食も全部食べる元気も夕方はありましたが、時間が経つにつれ、歯を食いしばらなければならない痛みに変化していきました。いつもならゲラゲラ笑って見ている【８時だよ！全員集合】でしたが、さすがに余裕はありません。家族全員が病室に集まり「ふ～ふ～」言っている私の背中をさすったり、手を握ってもらっていました。番組が終わる頃、ちょうど陣痛が３分おきになりました。

　ナースコールを押し、看護婦（現在は看護士）さんが回診するやいなや、

「よう今まで頑張っちょったね！このお母さんはなかなか堪え場があるよ～。もう生まれるきー、はよう！分娩室に直行や！！」と・・・。

土佐弁を通訳すると、

「よく今まで頑張っていましたね！このお母さんはとても我慢強いよ～。もうすぐ生まれるから、早く！分娩室に直行しますよ！！」

という意味になります。

　ベテラン中のベテランの優しい看護婦さんに誉めてもらえたのは、きっと【８時だよ！全員集合】を家族みんなで見ていたからに違いない！とその時に思ったことを、先日の追悼番組を見ながらふと思い出しました。加藤茶さんが「風邪引くなよ！」「勉強しろよ！」「歯をみがけよ！」と語りかけて番組が終わるあの場面を見た直後に、「頑張れー！」「しっかりねー！」と夫や家族みんなに 激励され、ストレッチャーで分娩室に入ったことを・・・
　
　その後午後１０時４５分、３１４０グラムのとても可愛い元気な女児を無事出産。

　生まれる瞬間「イタ～～～イ！！」と大声を出した声が廊下の家族まで聞こえたかと思うと、「オギャアオギャア」と元気な赤ん坊の声が聞こえ、大喜びで握手をしたんだよと後に聞かされた事でした。

真の家族

　家族がいたから・・・なんて、普段は考えもしない事なんですが、何か事が生じた時に家族の有り難みを感じるものです。

　 ところが既に家族のいない人や、家族がいるにも関わらず音信不通、もしくは家族と暮らしていながら家族としての機能を果たせていない個人が意外に多くいる事も否定できません。家庭環境が与える影響は大きく、人格までも歪めてしまいますし、お気の毒に・・・と思うこともしばしばあります。
　
　先日も心が大変病んでいる女性の来店がありました。

　彼女には立派なご両親がいらっしゃるにも関わらず、家庭環境に多くの問題点があることを感じました。長年にわたり彼女が受けた影響は大きく、改善修復をしていくには多くの年月がかかるかもしれません。が、少しずつでも前向きな発想で、明るく元気な人生を送ってもらえたらいいなぁ～と願い、これからも見守っていきたいと考えています。

幸せになれる自分作りを少しずつはじめてみましょう。
最初は幸せなひとの物真似からはじめていいのです

頼れる家族がいないハンディーがあればあるほど、
自分では気が付いていない強い精神が宿っている筈なんです

自分は家族もいないし天涯孤独だと思うならば、
自分で家族を作ればいいじゃないですか

そして助け合い励まし合っていく家族になれるよう、
自分が努力すればいいじゃないですか。

現実から逃げていませんか？
自分を甘やかしていませんか？

自分しか頼れるものがいないと感じているならば、必ず行動に移せる筈です。

家族をつくりましょう。真の家族を・・・

夢を一緒に育み、目標にむかい人生を歩んでいける仲間もつくりましょう。

あなたの人生はあなた次第で、いくらでも変わっていきますよ！！