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GOENプランニング ノッツェ高知サロン

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Ep.14 平等

 それは11月4日・・・。この日は私にとって、とても大切であった人の葬儀に参列することにより、彼女の死が紛れもないことを知った信じ難く辛く悲しく今も忘れられない一日となっています。
彼女とは元主人の姉のことをいい、54歳という若さで癌のためにこの世を去った義姉にあたります。死亡広告を見たとの親戚からの電話に驚き、すぐさま新聞を広げた私と母。あさって(11月4日)が彼女のお葬式とは・・・。
(以下、彼女のことを姉と呼ばせて下さい)

 姉が病床に着いたことを知った私は、母と共に姉の入院している高知中央病院にお見舞いに行きました。私も以前入院したこともあったこの病院に姉が入院している・・・となぜか自分の時のことを思い出しながら病室に向かったことでした。

 初めてのお見舞いが半年前の4月頃だったでしょうか。
もともとスラリとした体つきの姉が痩せ細り、普通ではないことを私も母も感じずにはいられませんでした。
微熱があるにもかかわらず、体を起こしいっこうに横になろうとしない姉。子供達のこと、仕事のこと、再婚した元主人達のことなどを懸命に明るく会話に努めてくれた姉でした。
私達親子もそんな姉の気遣いに応えるべく、極めて明るく姉と話をしたことでした。
「また来るから・・・」と言うと「仕事が忙しいのに心配ないから・・・」と、やっぱり気を遣う姉でした。

 しかし久しぶりに会ったからこそ解る姉の異常に、私より遙かに人生経験の豊富な母が「お姉さん、あれはただごとやない。おかしい。治る病気とは思えん!」と病院を後にしながら、姉の病状について話をしながら帰宅しました。

 黄疸がひどく、発熱もあり、食欲も全くないという姉。
点滴はもちろんのこと、時には鼻の管から胆汁を出していた姉。
7月に控えた娘の結婚式の準備を何もしてやることが出来ないと話していた姉が、退院をしたという・・・。
それからについては、一ヶ月に一度会う我が子から姉の無事を聞くことで、私達は救われていました。が、病魔は着実に姉の身体を蝕み続けていたのでした。

 息絶える二日前まで家で過ごし、最後まで気丈な姉らしい生活をしていたと聞きました。本当に立派な姉だったと思います。
私のわがままを本当の妹みたいに聞いてくれたり、時には激怒した姉が今はもういません。
 なぜもっと生きてくれなかったのか・・・。
 なぜこんなに早く姉が逝かなければならなかったのか・・・。
お世話になった何分の一も私はお返しをすることが出来ませんでした。

 「お姉さん本当にありがとう。貴方に対して何も出来なかった私です。そのかわりに貴方のお母さんが病気になった時は、私が貴方に代わって必ずお母さんを看させてもらいます。私も貴方のお母さんにはたいへんお世話になりました。だから私に看病をさせて下さい。誰が何と言おうと私は絶対にそうするつもりでいます。いいですよね、お姉さん!」

 西内由美子さんのご冥福をお祈りいたします。安らかにお眠り下さい・・・

中立の立場

 自分の弟である私の元夫と私との間を、常にどちらの味方にもならずに中立の立場から物事を見て判断し、結論を述べてくれていた姉でした。私とは随分歳が離れていることもありましたが本当に頼りになる存在でした。
思えば彼女の存在は、現在私がある意味目指したい人間像かもしれません。
新郎、新婦のどちらの味方にもつかず、二人の個性を尊重しながら、理想とされる結婚式のプロデュースを行っていくこと。あるいはご両家の間でも同じく中立の立場での物事の判断や、その内容を理解して頂けるように上手に説明をすることなど、非常に当てはまりそうです。

 人間は基本的にはみんな同じだと思います。
例えば教師、医者、弁護士、政治家など先生と呼ばれる立場の人であっても同じ人間に変わりはないし、平等だと思います。
我々ブライダル業界であっても誰が偉いなんてものは何もないと思います。
ではお客様が一番偉いのか・・・?そうではないと私は思います。
確かにお客様の言うとおりにしなければ仕事が無くなる・・・という話は耳にしますが、お客様の言うとおりにしていることが果たして本当にお客様の為になるのでしょうか?それは疑問です。
お客様が間違っていたとすれば、私達専門の仕事をしている者として、理路整然と理解していただけるように、間違いを諭していくこともお客様のために必要だと思うからです。
 「山あり谷あり」の人生の中で、人格を保ちながら生きていきたいと思っているのはきっと皆さんも同じではないかと楠瀬は思います。

 人間生きている限り、とてつもない悲しみにも遭遇します。
しかしそれを糧として乗り越えていく力を、神様は平等に与えて下さっているのではないでしょうか・・・。

21世紀まであと35日

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