Ep.15 20世紀に終わりを告げ

葛藤

　先日私の住む町高知市に、イオン高知という四国最大規模の都市型ショッピングセンターがオープン致しました。ジャスコと１００以上の個性豊かな専門店がひとつになったもので、その出現は私達の衣食住にも必ずや何らかの影響を及ぼす存在となりました。

　グランドオープン前日のプレオープン２２日に私は二人の子供達と母と４人で、そのイオン高知に初めて足を踏み入れました。
「でっかい！」「まあ、すごいねぇ・・・」と言いながら子供達と楽しくショッピングの筈が、またもや意見がわかれてしまい険悪なムードに、段々と嫌気がさしてきました。子供達の成長過程なのだから仕方があるまいと理解はするものの１ヶ月に１度しか会えないのにどうしてこんなにも揉めるのであろうかと情けない思いがしました。
　結果、集合場所を決め１時間自由行動をすることで落ち着きました。私は記念にと５００円のフリースを買い、イオンカードの申し込みをした後はブラブラとあてもなく時間が経つことを待ちました。母は祖父や父には服を買い、そして自分の為にブーツを買ったと見せ、さっきまでの不機嫌な様子もどこへやらでした。
子供達はクリスマスプレゼントとして母に欲しい物をそれぞれ買って貰うと「あー疲れた！」と言いながらも満足そうに笑みを見せていました。

　ちゃっかりしている現代の子供達なので無理もないかと思いはするものの、私からのプレゼントを長男に拒否され、愕然としたのも同日でした。
１１月に東京へ出張した際これなら絶対喜ぶだろうと思い買った射撃式ロボット型目覚まし時計を一目見るなりケチをつけられたのです。
私はもう二度とこの子には物を買ってくることはないだろうし、簡単に何でも与えない事にしようと自分に言い聞かせました。
しかしその時祖母である私の母は「お母さんがどんな気持ちで買った物なのか・・・」と激怒し泣きながら、「ありがとう」となぜ受け取れないのかと諭した・・・

　誠にお恥ずかしい内輪話もありました。（時計は東京の甥がおもちゃにしていることでしょう）

クリスマスウェディング

　子供達へのしつけはこのままでいいのだろうか・・・モヤモヤしながらも私は翌日２３日に行われるお客様の人前式と披露宴の事が気がかりでなりませんでした。

　そのお客様は、披露宴の中での人前式を目指すと共に、クリスマスをテーマにひと味違う披露宴をされたいと夢を抱いていました。私共に訪れたのは日取りもほぼ決まった夏日。クリスマスをどのように演出すればいいのかわからいなし、彼と話がまとまらず困っているとのメールでの質問に対し、次のようなお返事を用意いたしました。

　まだまだ暑いこの時期に、寒い季節のクリスマスウェディングについて考えることは大変難しいのではないでしょうか？秋風も吹きだし涼しくなってくれば必ず良い考えも浮かんでくると思います。 どうしたらいいかと彼と話している内にイライラしてきて、喧嘩にでもなってしまったら最もつまらないのでは・・・？
我々業界の人間でも先のことを考えていろいろと段取ったり発注する事は大変なのですよ。
焦らずゆっくりと考えていくことをお薦めしますし、会場の担当の方も９月１０月１１月と手前のお客様を順番にこなしていらっしゃるのが現実なので、もう少し先に延ばした方がむしろ良いかと思いますがいかがでしょうか？

上記のようなメールでのやり取りや私共での衣裳を通しての諸々のお打ち合わせ、そしてホテルさんでのお打ち合わせや司会者さんを交えて等、すべてを終え当日を迎えられる新郎新婦さんの結婚式への思いは図りしれません。
そのお二人も、インドネシアへ新婚旅行中です。３０日には元気にお帰りになられることでしょうし、今こうして振り返らせて頂いたことにしみじみと感謝申し上げる次第です。

　さて、２０００年も残すところ後２日となりました。皆さんにとってこの２０世紀、そしてミレニアムはいかがな年でしたでしょうか？
えっ、私ですか？
そうですねぇ・・・やるだけのことはやった！という感想でしょうか・・・。
でもあと、もう１年たぶん死にものぐるいで飛ばしまくると思います。
えっ、その後ですかぁ？
再来年からはそれまでやってきたことをしっかりと継続することに間違いなく力を注いでいくと思っています。

　このＨＰをとおし、たくさんのお友達が私にはできました。
勇気ややる気、感動や激励も頂きました。心より深く深く感謝申し上げます。
最後にその一人、千亜紀ちゃんからのメールの中の一行を皆さんにもプレゼントし、この２０世紀に終わりを告げたいと思います。

【ブルーな思い出は、今世紀に残していこう！！】

明日から２１世紀