GOENプランニング ノッツェ高知サロン
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天高く風も涼しい秋本番となってきましたが、まだまだ残暑の厳しかった京都での出張の帰り、母と一緒に大阪は枚方市の親戚 の元に参りました。マンションで一人暮らしをしていた祖母(86歳)のボケがいよいよ進行してしまった為、施設で見て貰うことにしたという叔父からの知らせで、お見舞いに行こうと立ち寄ったのは9月9日の事でした。
枚方駅まで出迎えてくれた叔父の車に乗り、がらんどうとなったマンションの部屋を見学した後、祖母がいる施設に向かいました。大きな建物の中に、大勢の老人が住んでいるような施設であろうと思いきや、それは2階建ての普通の一戸建て住宅でした。個人が経営している新しいスタイルの施設で、その名をグループホーム花梨と言います。少人数の老人がヘルパーさん達と共にまるで家族のように暮らしているようで、あたたかさが伝わってきました。介護施設というものは、病院が経営している施設と社会福祉法人が大半であるものの、介護保険の導入により、高齢化社会に目を向けた個人が経営する施設も、最近は増加してきたんだよと叔父が教えてくれました。
私と母が来ると聞き、玄関前で待ってくれていた祖母を見て「おばあちゃん・・・」と声を掛けた途端、目頭が熱くなり涙が溢れてきました。おばあちゃんの手を取り建物に入ると、普通の家庭のようなリビングや台所にバス、トイレ。エレベーターで二階に上がると、個室が5部屋ありました。祖母は私達が誰なのかも判らなくなっており、同じ話を何度も繰り返していた痴呆症も明らかに進行していましたが、専門のヘルパーさん達のお世話のお陰で、誰にも迷惑を掛けず平穏に暮らしているようでした。痴呆症と言っても軽度から重度、前期健忘症と後期健忘症といろいろあるようですが、祖母の場合は食事や排泄も自分でできている軽度、そして後期健忘症とのことでこの施設でも見てもらうことが可能とのことでした。もう少し進んでしまうと、また別 の介護施設に移動させなければならない等、介護保険が適用されているとはいえ、費用もばかにならない現実を知りました。「おじいちゃんが年金や財産を残してくれたから、おばあちゃんもこんな施設に入ることもできているんだ。有り難いことや・・・」と、亡き祖父に感謝しつつも、祖母を引き取る事も考え、家の改築も今の間にしておかなければならないし・・・とやはり不安は隠せない叔父でした。
実は上記の祖母は私の本当の祖母ではありませんし、わたしと叔父とも血の繋がりはありません。
中学1年生の頃、祖父の本妻は病気の為に亡くなり、その後妻として2児の子供(上記の叔父がそのひとり)を持つ祖母が嫁いできたのだと母に知らされたものでした。私はおじいちゃんにもおばあちゃんにも、とても甘える子供で、10人いる孫の中で最も可愛がってもらっていた、割と素直な子供であったであろう幼少期の写 真が、今も実家にたくさん残っています。おじいちゃんの膝に抱かれたり、おばあちゃんと一緒にお料理のお手伝いをしたり、ネズミ取りの仕掛けに引っかかったネズミを近くの川に浸け退治した事や、おねしょをしておばあちゃんを困らせた事、お腹が痛くなった時、梅酒のようなものを飲ませてくれた事等、おばあちゃんとの思い出も次々思い出します。
そんな祖母が血の繋がった祖母でない事を知り、子供心は揺れましたが、可愛がってもらった祖母を、私は本当の祖母だと思い、ず~っと慕ってきました。中学や高校生の時友達と一緒に遊びにいくと、歓迎しておやつやアイスや果 物を次々に食べなさいともてなしてくれたり、お料理も上手で、お茶の先生というだけあり、品も良く、何事にもセンスのある祖母を自慢に思っていたくらいでした。今から5年ほど前に実息子の住む枚方に移住し、それからは叔父や叔母が祖母の面 倒を見てきました。先日もそんないろんな話を祖母に話しかけたかったのですが、混乱するといけないからあまり昔の事は話さない方がいいのだという事も聞き、現在のことだけを話しました。祖父が轟組という建設会社の社長をしてことも、勲五等瑞宝章の叙勲に行った事も、もうすっかり忘れてしまっている祖母・・・。
しかし「おばあちゃんはどこのお墓に入りたい?おじいちゃんがいる夜須のお墓に一緒に入る?」と尋ねると「そりゃそうよ!そうしたいよ~」と、はっきりと答えてくれました。母も私もそれを聞き、止まっていた涙がまたもや溢れてきました。何の話からそういう会話になったかも忘れてしまいましたが、私も母も祖母の手をにぎり、遠慮気味の叔父もうなずき、祖母の意思をみんなで確認した貴重な時となりました。
「母と私の自己満足に過ぎない訪問になっただけだろうけれど、祖母を訪ねて本当に良かった」と、私は母と叔父に言いました。母も「そのとおりやねぇ・・・」とうなずきました。叔父は「由美ちゃんや久さんがそんなにおばあちゃんを思ってくれていたとは、本当に有り難いし、おばあちゃんは幸せ者や・・・」と喜んでくれました。その後祖母も一緒にみんなで賑やかに中華料理店で昼食後、大阪まで見送ってもらいました。
わずか数時間の祖母や叔父とのふれあいでしたが、とても意義ある訪問で、本当に良かったと思ってなりません。 その時に一緒に撮した写真は叔父に送られ、祖母の手元に届けられています。その写真を見ても、誰かも判らずであろう祖母でしょうが、ヘルパーさん達に見守られながら、これからも幸せに余生をおくっていくことを願っています。
最近市区町村の機関で、ふれあいセンターとか、コミュニティセンターと呼ばれる施設も増えてきました。高齢化社会に向け、介護施設と同様、様々な準備が進んでいる昨今ですが、隣人との絆を深めていくことも大切ですが、それ以上に家族や親戚 同士の絆を深めていくことが大切ではないでしょうか。親戚が集まることになる冠婚葬祭ごとに親戚 一同が集まることは常識であり、親戚どおしの絆が深まるてっとり早い策だと認識していますが、高知県特有の親戚 はもとより、隣ご近所のおじさんおばさん、職場の方々やご友人を招待し行われていた結婚披露宴が、少しずつ少なくなってきていることが、大変悲しくてなりません。
少人数で会食だけをしたい・・・というご相談もあります。いろいろなご事情が重なり、結婚式も披露宴もできないままでいるというお話もよく耳にしますが、本当にこのままで良いものでしょうか・・・? 少子化時代に突入するにあたり、お客様のニーズは多極化する事になり、我々コーディネーターは情報収集・分析・活用、そしてお客様にあった企画や提案ができるかどうかも益々強いられてくるでしょう。現にいろんなご質問や相談を受ける事が多くなりましたが、ショックに思うこともありました。
上記に書いてある叔父の長女が結婚をするという話を同時に耳にしました。結婚式は白無垢を着て神社でするけれど、披露宴はせず、両方の家族だけですると言っているそうです。三重にいる親戚 が「我々は行けないのか・・・」と言ってきたらしいのですが、「本人達の強い希望でね~、何ともならんのじゃ・・・」と叔父は丁重に断ったそうでした。 親子の価値観に違いがあるのも無理はないと理解していますが、披露宴に親戚を呼ばないならば、別の形でお披露目や紹介をする機会は是非つくってほしいと願っています。親戚や友達、そして職場の方々にも紹介するということは、最愛の人なんだと証明している、ひとつの愛情表現だと思うからです。
ゆきこちゃん、ご結婚おめでとうございます。ゆきこちゃんのお婿さんって、どんな人なのかな? 笑いの絶えない明るい家庭を築き、そしてふたりで協力しながら幸せな人生を育んで下さいね!!
さて祖父と祖母の話しに戻りますが、それぞれの子供3+2、男ばかり5人のその当時の心境は、いかなる気持ちだったのでしょう・・・。
高校生から小学生の子供達であったようですが、祖父の再婚に私の父は猛反対したようですし、子供達の心は揺れ動かない筈はなかったでしょう。しかし祖父と祖母は5人の子供達を立派に育て成人に、そして全員が仕事を持ち、家庭を持ち、家を持ち、2~3人の子供にも恵まれ、当たり前といえば当たり前ですが、全員幸せな家庭の父親であり、孫もいるおじいちゃんになっています。長男の叔父だけは病気で他界していますが、みんな健康で元気に暮らすことができています 。
黒塗りの車に乗り下りする祖父は、人望もあり、社員を大切にする仕事のできる人でした。そんな祖父の健康にとても気を配り、愛情のこもった食事を作っていた祖母を私はしっかり憶えています。朝はジューサーで毎日野菜ジュースを作り、小さい頃その音で目が覚めたものでした。数種類のおかずとあたたかいおみそ汁に、炊き立てのご飯、そしてコーンフレークスや果 物等で食卓はいつもお皿がいっぱい並んでいました。カロリーや栄養計算も当然されたバランスの良い食事でした。祖父は仕事の関係で外食するときは、社員さんにお弁当を食べてもらっていたようで、美味しい美味しいと愛妻弁当を喜んで食べている社員さんが多かったことを、いま書きながら思い出したことでした。
この本音トークを読まれたあなたが子供さんに遠慮して再婚することを断念していようとするならば、考え直してみてほしいです。 再婚して、今度こそ幸せな家庭を築き、子供達を立派に導き、財産も作り、老後は子供達に少しでも面 倒をかけないようにふたりで頑張り、 子供達にしっかり引き継ぐことも子供のためであり、それが親の努めではないでしょうか・・・。
「足もんで~~~!」と甘えていうおじいちゃん。
孫や嫁にいつも囲まれ、
幸せな祖父のような晩年がむかえられる為にも
あなたが今しておかなければならない事から目を背けないで、
頑張って下さいね!! !
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